前の記事「却下された証拠その1」で『車軸のズレ』を証明いたしました。
その続きです。
ここを良く訪れる人はご存知でしょうが。問題です
(1問25点) Q1 実況見分調書における右のスリップ痕の長さは?
Q2 実況見分調書における左のスリップ痕の長さは?
A1=1.0m A2=1・2m
では Q3 右スリップ痕の実際の長さは? Q3 左スリップ痕の実際の長さは?
答え 右スリップ痕=約68cm 左スリップ痕=約96cm
答えの根拠 イメージ 1 オリジナルのサイズの画像を見る場合はクリックしてください。
資料提供石川鑑定士
前の記事にて説明しましたように、 ステレオ写真で撮影されたものを図化しますと、『位置関係や距離(長さ)が正確に表すことができる(検察談)
その正確な図面上のスリップ痕の長さ=A、また、路面上のスリップ痕の長さをBとする。同様に トレッド幅をそれぞれC,Dとすると
A:B=C:Dの関係となり、A、C、Dに数値を代入するとB即ち路面上のスリップ痕の長さがはじき出されるわけですね。 写真の赤字の数値になります。
算数です。
青字「202.77cm」はカタログデーターから引用した「タイヤの外〜タイヤ外」の長さ 同「190.15cm」もカタログデーターから引用した「タイヤ中心〜タイヤ中心」の長さ
さすがステレオカメラです。 科捜研の「190.17cm」とカタログデータと0.2mmしか誤差が出ない
正確そのもの!! 流石です。 残念なことは『検算』を誰かさんは忘れたようです。
どうして短くなったの? 諸説ありますが・・まずは下の写真2枚をご覧ください イメージ 2 オリジナルのサイズの画像を見る場合はクリックしてください。
これは高知さんさんテレビの映像を静止画で切り取ったもの。
事故処理車の位置がわかります。 その事故処理車の「潜望鏡」伸びていて撮影体勢であることがわかります。
イメージ 3 オリジナルのサイズの画像を見る場合はクリックしてください。
スリップ痕の周りを囲んでいる黒い三角錐が標識です。ステレオ撮影には欠かせない道具 この時に撮影されたステレオ写真から図面化した資料でしょう。
で、このスリップ痕。茶色くて、薄くなってません?
乾いた? 蒸発した? → 短くなった。ということでしょう。 それを元に図面化すれば『短いスリップ痕』となります。
余談「これはヤバイ」
これはヤバイと思ったかどうかは知らないが、
同日20時ごろに2台のPカーで現場に来て、スリップ痕を描き足して、 例の『おたまじゃくし』スリップ痕のできあがり
「20時頃」、「2台のPカー」について、これは当ブログにあるお方から『情報提供』がありました。 まだ、「おたまじゃくし」スリップ痕が後から撮影された云々・・が話題となる前の情報提供です。ツジツマがあいます。
もちろん 車での通りすがりです。パトカーがいたことしか見ていません。
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