却下された証拠(その2) 2007/12/21(金) 午前 0:42

前の記事「却下された証拠その1」で『車軸のズレ』を証明いたしました。

その続きです。

ここを良く訪れる人はご存知でしょうが。問題です

(1問25点)
Q1 実況見分調書における右のスリップ痕の長さは?

Q2 実況見分調書における左のスリップ痕の長さは?

A1=1.0m A2=1・2m

では
Q3 右スリップ痕の実際の長さは?
Q3 左スリップ痕の実際の長さは?

答え 右スリップ痕=約68cm
   左スリップ痕=約96cm 

答えの根拠
イメージ 1 オリジナルのサイズの画像を見る場合はクリックしてください。

資料提供石川鑑定士

前の記事にて説明しましたように、
ステレオ写真で撮影されたものを図化しますと、『位置関係や距離(長さ)が正確に表すことができる(検察談)

その正確な図面上のスリップ痕の長さ=A、また、路面上のスリップ痕の長さをBとする。同様に トレッド幅をそれぞれC,Dとすると

A:B=C:Dの関係となり、A、C、Dに数値を代入するとB即ち路面上のスリップ痕の長さがはじき出されるわけですね。
写真の赤字の数値になります。

算数です。

青字「202.77cm」はカタログデーターから引用した「タイヤの外〜タイヤ外」の長さ
同「190.15cm」もカタログデーターから引用した「タイヤ中心〜タイヤ中心」の長さ

さすがステレオカメラです。
科捜研の「190.17cm」とカタログデータと0.2mmしか誤差が出ない

正確そのもの!! 流石です。
残念なことは『検算』を誰かさんは忘れたようです。

どうして短くなったの?
諸説ありますが・・まずは下の写真2枚をご覧ください
イメージ 2 オリジナルのサイズの画像を見る場合はクリックしてください。

これは高知さんさんテレビの映像を静止画で切り取ったもの。

事故処理車の位置がわかります。
その事故処理車の「潜望鏡」伸びていて撮影体勢であることがわかります。 










イメージ 3 オリジナルのサイズの画像を見る場合はクリックしてください。



スリップ痕の周りを囲んでいる黒い三角錐が標識です。ステレオ撮影には欠かせない道具
この時に撮影されたステレオ写真から図面化した資料でしょう。

で、このスリップ痕。茶色くて、薄くなってません?

乾いた? 蒸発した? → 短くなった。ということでしょう。
それを元に図面化すれば『短いスリップ痕』となります。

余談「これはヤバイ」

これはヤバイと思ったかどうかは知らないが、

同日20時ごろに2台のPカーで現場に来て、スリップ痕を描き足して、
例の『おたまじゃくし』スリップ痕のできあがり

「20時頃」、「2台のPカー」について、これは当ブログにあるお方から『情報提供』がありました。
まだ、「おたまじゃくし」スリップ痕が後から撮影された云々・・が話題となる前の情報提供です。ツジツマがあいます。

もちろん 車での通りすがりです。パトカーがいたことしか見ていません。

1 littlemonky737 2007/12/21(金) 午前 1:40
UPした後に気がついたんですが・・・
3枚目の写真 スリップ痕より影の方が色が黒いようですねぇ・・

2 iiojyun 2007/12/21(金) 午前 8:44
左右のスリップ痕がどこにあるのか分かりませんね、黒い三角錐のロードコーンの影はよく分かりますが。

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