第5回公判傍聴録 その1 技官の証言 2007/4/20(金) 午前 1:37

 (この記事は、高知で起きた白バイとスクールバスのの事故に関連しています。)

 4月13日(金)に高知地裁で第5回公判が開廷しました。

 1、 高知県警科学捜査研究所(科捜研)の技官の証言

 2、 被告人質問

 3、 遺族調書の読み上げ

 4、 双方が申請した証拠、証人の採否?

 以上4点が審理?(審議?)されましたが、3についてはこのブログの目的にそぐいませんので書きません。

 今回の公判は 今までと違う雰囲気の中で開廷しました。

 では 1の科捜研の技官の証言からです。

 裁判素人には良くわからないのですが、開廷後、検察が申請したこの証人に対して弁護側は異議を申し立てたのですが、
 裁判官が「差し当たっては・・・算定書(双方の速度の)に関するものを述べていただく」とした。

 そんなやり取りの後に証言が始りました。

 証言によると 証人Gは科捜研にて交通事故鑑定暦およそ20年。200件の事故鑑定を行っている。一流と言われる大学院卒で、科捜研にて物理的な部分を担当している。

 検察官の質問に次のように答えている。 以下検察官の質問略します

 技官「速度算定の資料は、実況見分調書と車両の損壊状況」
   「損壊状況は白バイについては実物を検証。」
   「バスの損壊状況、およびスリップ痕とさっか痕は写真を参考。」
   「算定は運動保存の法則を利用する。」

   「バスの速度は15km/h〜16km/h」
    スリップ痕より算定
   現場検証をした警官の証言10km/hと大きく違う算定結果だ

   「白バイは28km/h〜54km/h」
   白バイと(実物)バス(写真)の損傷より判定

 運動エネルギーは速度の2乗に比例するが この算定では下限と上限の差が激しく証拠として使えないと考える。
 28km/h時の衝突エネルギーと54km/h時の衝突エネルギーは大きな違いがあるはずだ


 検察官「バイクと自動車の制動距離に差はありますか?」
 技官G「ABS付きの場合ほとんど差はでません」
 検察官「差がでないんですか?」
 技官G「二輪と四輪の制動距離はほとんど差がありません。」

私が「なんだ このやり取りは?」と感じたのは
検察官がさらに「差がでないんですか?」と重ねて質問したからです。

この時、検察官は技官の答えに「不満そう」な表情を見せた。       この辺から後は、私は技官と検察官の表情に注目したのでメモは取れていない。 

なんとか 検察官が自分の意に沿う答えを求めようとだした質問が下記の通り
 
 検察官「例えばですね・・雨が降ったり。風が吹いたりした場合はどうですか?」
補足(バイクの制動距離は四輪のそれにたいして長くなるのではといった意味)
(事故当時は快晴、風は吹いたとしてもそよ風程度だ)

 技官G「その場合は出る可能性があります。」
 検察官「バイクの方が長くなると言うことですね」
 技官G「そうです。」

正確ではありませんがそんなやり取りでした。
「バイクの制動距離が長い」と言う答えを期待していたのは 何故なんだ?

         そのヒントは 第3回公判録の証人Bさんの証言と
         第4回公判の証人Cさんの証言にありました。
         お時間のある方は、読んでみてください。
 
         証人喚問に戻ります

 検察官「前輪のみにスリップ痕がつく場合はありますか?」
 技官G「よくあります。」
 (よく道路で見る2本のブレーキ痕は前輪のものなのか)
      

 裁判官「そういうことはよくあるのですね?」または
    「そういうことはよくあるのですか?」  
    と確認の質問    

 技官G「はい。制動により荷重が前輪にかかり、前輪がスリップします。」

 信じられない。
 
 前輪に荷重が掛かると摩擦力が上がりスリップしにくくなるはず。

 摩擦力が強い方がスリップしにくいのは常識だ。

 氷の上を考えたらわかる

 検察官「証人は20年くらい 鑑定をされているのですが、その経験上はどうでしたか?」
 
 技官G「はい 私の経験上、スリップ痕が2本の場合、そのほとんどが前輪のスリップ痕です。」

 この証言 私の経験則に大きく反する。

 よく大型車のスリップ痕をみかけるが あれが 前輪のものとは思えない

 それにしても ABS装着車(バス)がスリップ痕を残したことへの説明が無い
     

 
      

     

     

         
     

 

1 usotuki_yurusen 2007/6/22(金) 午後 3:09
自動車メーカー勤務20年以上、うち5年ぐらい車の足周り技術を担当、整備士資格アリ、自動車メカの著書あり、な私から御意見。技官Gの「前輪がスリップします」というのは偽証です(キッパリ)
車が制動するとき、車の重心が前方に移るため、前輪軸重が大きく、後輪軸重が小さくなります。この結果前輪の接地面圧が上がりますが、後輪は接地面圧が下がり、スリップしやすくなります。したがって、制動時の車輪ロックは後輪から起こりますが、前輪のみのスリップは通常起こりません。

そもそもABSは車輪のスリップを防ぐ装置であり、タイヤのスリップ痕は付きません(笑)。これは、「事故処理の際に注意するよう」自工会レベルで警察組織へ伝達されているはずです。

こんなデタラメな証拠捏造と判決がまかり通るようでは、日本もおしまいです。ぜひ、高裁で逆転判決を勝ち取り、県警のウソをあばいてください。応援するとともに協力を惜しみません。
がんばれ!

2 anbbb 2007/6/22(金) 午後 9:00
>usotuki_yurusenさん
力強いコメに私も思わず椅子から立ち上がってしまいました。
やっぱり嘘じゃん!!
片岡さん。ブログがクローズされても皆が応援してくれてますよ。私もその1人として、このブログで応援したいです。
3 パズー 2007/6/23(土) 午前 1:27
>usotuki_yurusenさん
>anbbbさん
すごいニュースです
片岡さんの公式ブログが開設されました
http://blogs.yahoo.co.jp/zassou1954/10302203.html
4 anbbb 2007/6/23(土) 午前 11:00
>パズーさん
すごいですね!情報ありがとうございます。早速訪問してみます。
5 littlemonky737 2007/6/23(土) 午後 6:42
>usotuki_yurusenさん
ありがとうございます。片岡さんも喜んでいました。裁判ではなんと言っても専門家の証明がものを言います。また何か気がついたことがありましたらよろしくお願いします。

6 littlemonky737 2007/6/23(土) 午後 6:49
>usotuki_yurusenさん
私達はyurusenさんのような専門家をさがしています。
もし 私どもを信用していただけるなら下記のアドレスにご連絡いただければと思います。よろしくお願いします。
littlemonky737@yahoo.co.jp
片岡さんのメアドです
zassou1954@yahoo.co.jp

7 usotuki_yurusen 2007/6/25(月) 午後 2:30
>littlemonky737@yahoo.co.jpさん
メールを送っておきました。

先に書いたことで、ちょっと冷静になって部分的に訂正しておきます。
「偽証です(キッパリ)」というのは言い過ぎでした m(_ _)m
当方がウソだと言ったのは「制動により荷重が前輪にかかり〜」という所で、“荷重がかかるからスリップする”という部分が違うという意味です。技官の証言すべてを否定する意図はありません。

スリップしやすいのは前輪か後輪かについては、ブレーキ油圧を前後輪に配分するメカ(PCV)の設定(車種特性)や、乗員や積荷の状態など影響を受けます。とくにバスは乗員数と着座位置によって軸重変化が大きいと思います。多くの要素が絡むので、机上論でああだこうだ言っても仕方ない気がします。したがって、その車で同じ状況を再現して実証するのが一番なのです。

ただし、ABSでスリップ痕が付くというのは、前言通り「あり得ない」話なので、この矛盾が主題になるのかという気がします。これも実証するのが一番なのですが。

8 littlemonky737 2007/6/25(月) 午後 5:56
> usotuki_yurusen さん
ありがとうございます。
まだメールの内容を見ていないのですが
後ほど連絡を入れます。
ホントありがとうございます。

9 おじさん 2008/2/12(火) 午前 0:44
かなり前の記事ですが、裁判官はこの証言を真に受けた訳ですね
通常、後輪がブレーキ制動が強く利く構造になっている。
特にFR車の場合、後輪の制動力が前輪より高いと思われる
そして2輪の制動と4輪ではブレーキ制動の操作が異なり2輪の方が制動が長くなる傾向があるはず
ABSの件だが、ロックしない分通常より1〜2割程度条件によっては制動距離は短くなる結果が得られている
問題は、15km程度でABSが機能するのか?
しかしですね〜続きます

10 おじさん 2008/2/12(火) 午前 0:54
タイヤの痕跡ではYAW方向に向かった痕跡であるから、ブレーキ制動にて斜めへと付く事は15km程の速度ではまず不可能ではないか?又YAWマークが付いていない事はそれだけ荷重が過かっていないもとして考えられる
つまり、後輪の痕跡が無く前輪が1,2m程の痕跡があるのは、自動車の構造上からして考えられない

11 おじさん 2008/2/12(火) 午前 1:06
私の場合雪中事故などの鑑定もしてますから、ブレーキ痕があったとしてもタイヤパターンが確認できない事が度々ある
荷重が過かっておらず後輪には痕跡がない!
痕跡にはタイヤのパターンは見受けられない!
痕跡はYAW方向へと前輪のみ付いている
大型車の構造上ブレーキの制動はまず後輪から効き始める
ここで2つの選択になるかと思います
単車がバスを押し出した痕跡か まるっきりの捏造か?
隊員の死因とバスの痕跡などから概ね分かるでしょう
科捜研は私も信頼していた部分がありますが、今回は残念な鑑定内容で、物的証拠を無視した都合の良い物理的鑑定になったと考えるしか他ならない

12 おじさん 2008/2/12(火) 午前 1:16
結局ですね〜分かりやすく言いますと、単車がバスを押し出した現象が起きていないとなれば、水が絡んだ事故と言う結果になるかもしれないですね〜事故当時雨でも降ってたのですか?
降ってないとなればタイヤの部分だけ雨が雪が降ったと解釈できますが・・・・・
長々と書かせて頂ありがとうございました
もし、不都合であれば削除して結構です
何とか冤罪を勝ち取って欲しいですね

13 iiojyun 2008/2/12(火) 午後 0:04
事故当時、天候は晴れで路面は乾燥していました。

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