判決理由文 A隊員の原審供述の信用性について 2007/11/26(月) 午前 3:24

A隊員の原審供述の信用性について
判決理由文より転載 
以下弁護側主張

 所論は(弁護人は),吉岡車の速度に関するA隊員の原審供述は,信用することができない,と主張し,その論拠として,

 @A隊員は,中央分離帯に存する植樹の隙間から白パイのライトらしきものが見えたので,白パイが来ているのが分かった旨供述しているが,当時の植樹状況,国道のわん曲状況,晴天の日中であること,吉岡車のライト点灯状況が不明であることに照らして不自然である。


 AA隊員が,トンネルを通過しカーブを曲がった直後に約80メートル離れた地点から吉同車の状況を正確に見ることができたか疑問がある,

 B瞬時の目撃で対向してくる二輪車の速度を判定することは極めて困難である,

 C実況見分に被告人や品原を立ち会わせず,吉岡と同じ白パイ隊員のA隊員しか立ち会わせなかったことなど警察の対応が不自然である,と指摘する。

 以下裁判官判断 

 @の被告人車の認知可能性の点についてみると,

 正確には,A隊員は,上記植樹の隙間から二輪車のライトらしきものが見えたので,

 二輪車が来ているのが分かり,その二輪車が中央分離帯に植樹が全く存しないF地点に至った時に白パイであると分かった旨供述している(59項等)のであり,その視認状況は,国道の状況とも符合しており,何ら不自然ではない。

 なお,白パイは,エンジンキーを挿入すれば,自動的にライトが点灯する仕組みになっている(A隊員の原審供述65項)。

 Aの証言の正確性の点についてみると

 A隊員は,平成11年4月から交通機動隊に所属し,白パイ乗務歴7年を有しており,目撃時も白パイで交通取締り中であって,道路交通の状況を注意しながら時速約50ないし55キロメートルで進行していたから,

 A隊員が,対向車線とはいえ,約80メートル離れた地点から吉岡車の状況をほぼ正確に見ることができたことに疑問はない。

 Bの速度判定の困難さの点についてみると

 A隊員は,上記の白パイ乗務歴を有し,取締りの必要のため,年に一,二回は進行中の車両の速度を目測する訓練をしている上,日ごろの取締中にも目測能力を養う努力をしているから,吉岡車が時速約60キロメートルと判定できたことに疑問はない。

 Cの実況見分の立会人の点についてみると

 被告人を立ち会わせなかった事情やそれが違法あるいは不当でないことは上記のとおりである。被告人車の後方で自分の自動車を運転して追従中の品原は,吉岡車が被告人車の直前に進行するまでそれに気付かなかったもので,白パイ隊員で交通取締り中に衝突の相当前から目撃していたA隊員がいる以上,衝突状況等を明らかにするための実況見分に立ち会わせる必要が乏しいから,実況見分にA隊員しか立ち会わせなかったからといって,警察の対応が不自然であるとはいえない。


以下に反論を呈する

@の被告人車の認知可能性の点

イメージ 1 オリジナルのサイズの画像を見る場合はクリックしてください。


>白パイは,エンジンキーを挿入すれば,自動的にライトが点灯する。
この写真は同型のバイクVFR800Pを撮影したもの。ライトなんかついてはいない。
イメージ 2 オリジナルのサイズの画像を見る場合はクリックしてください。

伐採前の中央分離帯の植樹。撮影は土佐署民事裁判用?見分調書作成時に撮影されたものと思われる。植樹の密度が良くわかる

イメージ 3 オリジナルのサイズの画像を見る場合はクリックしてください。

伐採後の中央分離帯植樹。伐採は上の写真撮影の3〜4日後


Aの証言の正確性の点
>約80メートル離れた地点から・・・
これは大きな間違い
実況見分調書とA隊員の証言によると、A隊員が白バイを目撃したのは、衝突地点から120mはなれた地点。その時白バイは衝突地点から55m向うを走行中と証言している。
 120+55=175mはなれた白バイを目撃した??
 下の写真は衝突地点80m手前から撮影したもの、この地点でA隊員は衝突の瞬間を目撃したと言っている。

後で植樹を合成してみるが、植樹が伐採まえなら120m手前から見えはしない。
イメージ 4 オリジナルのサイズの画像を見る場合はクリックしてください。


Bの速度判定の困難さの点

・・・・・・・言葉が出ない
見えもしないものの速度がわかるはずがない

Cの実況見分の立会人の点

>衝突状況等を明らかにするための実況見分に立ち会わせる必要が乏しいから・・・
校長をたち合わせなかった??
信じられん。!!
校長は土佐署にいって初めて目撃内容を話している。現場では事故を目撃したことのみを話したのだが・・・
時系列に完全な矛盾がある。

>必要が乏しいから・・・・
って それなら 土佐署へ連れて行かなくてもいいじゃないかいな?
「乏しい」・・ねぇ。言い方もあったもんだ。

1 iiojyun 2007/11/26(月) 午前 9:06
品原校長の証言は、書庫「第4回公判傍聴録」その@ABとその次の現場写真に載っています。

・・記事の@ABは裁判官が熱烈な警察信仰をお持ちであることを示しています。冤罪事件の元警察官が言うように、シロクロあるいは真実以前に組織でこうだと方針を決めたらそれに沿って言動するのが警察官なのです。

2 iiojyun 2007/11/26(月) 午前 10:02
(続)一、分離帯に植樹が茂った右カーブ(A隊員から見ればは左カーブ)を来る白バイを、125メ−トル離れた地点から、しかも右折待ちの大型スクールバスの死角にもなっているであろう白バイの速度を時速60qと判定できたとは考えられない。

二、A隊員の動体視力からみても疑念がある。
50メートルの距離から自分に真直ぐに進んでくる指標を静止している眼でとらえる装置による実験でも、視力1.2の人は指標が90q/hになれば動体視力は0.4程度にまで低下する。
・・A隊員白バイの速度55km/+白バイ吉岡車の速度(D証言は100q以上、A証言は60km/h)で、距離は125メートルも離れているAの動体視力はどうなのだろうか。

三、白バイの点灯は疑わしい。

3 iiojyun 2007/11/26(月) 午前 10:37
(続)記事Cの
「スクールバスの後方で自分の自動車を運転して追従中の品原は、白バイがスクールバスの直前に進行するまでそれに気付かなかったもので」
と裁判官は判断する。
・・品原校長は前方とスクールバスをよく見ていたと裁判官が認めているわけだが、よく見ていたからこそ、衝突時の事実をよく見ているのである。裁判官はこのことを認めているのである。

品原校長は「法廷でも証言したのですが、バスは間違いなく止まっていました。そこへ、何ものかがもの凄いスピードで、(バスを避けようと)右カーブをきりながらバスの右前にぶつかったんです。それが白バイだったということは後でわかりました」
と語っている(フライデー11月23日号)。

4 iiojyun 2007/11/26(月) 午前 10:46
(続)A隊員の証言は、組織方針に沿って後から理屈を付けた偽証言と見られるでしょう。

5 iiojyun 2007/11/26(月) 午後 3:34
(続)刑法169条は「法律により宣誓したる証人虚偽の陳述を為したるときは3月以上10年以下の懲役に処す」である。
組織の方針で偽証した警察官を、検察が偽証罪で起訴することはまずない。これは制度の欠陥でないだろうか。

6 mor*bo*h*dan1*0 2007/11/27(火) 午前 10:02
白バイのVFR800P(メーカー形式 RC49)は、保安基準が変わってから生産されているバイクですので、イグニッションキー(エンジンキー)をONにした時点でヘッドライトが点灯します。
これは保安基準改正後に生産された二輪車全部に適用されるもので、
故にライトを点灯・消灯させるスイッチはありません。
白バイと言えども同様です。その為晴天の日はあまり目立ちませんが、曇りや薄暮時等には、ライトを点灯した二輪車の存在はかなり目立ちます。写真の日の天気はわかりませんが、晴天時だとライトが点灯していても正面から見ないと点灯しているように見えない事があります。

7 mor*bo*h*dan1*0 2007/11/27(火) 午前 10:06
(続き)
安全の為に常時点灯が義務付けらてたわけですが、白バイ乗務員側にしてみれば「違反車に気付かれてしまうのでやりにくい」装備になります。
ありえない話だと思いますが、万一取締りを行いやすくするために、ライトの常時点灯機構に意図的にスイッチを設置して走行中にON・OFFを可能にしていたとしたら、言い逃れのできない違反行為です。(整備不良)バスと衝突した白バイのライトが点灯していたか?消灯していたか?個人的には目撃者に聴取してみたいところであります。ライトが点灯していれば、バスから見てかなり小さいバイクであっても存在をいち早く認識でき、接近してくる速度も読み取りやすいので、そのバイクの予想通過位置に無理矢理車を進行させることは、よほどの失念でもない限り「考えにくい」印象を受けます。

8 littlemonky737 2007/11/28(水) 午前 2:09
写真を拡大して見ましたが、この写真の白バイのライトは点灯しているようには見えません。

この写真は動画から切り取ったもので、動画のほうも再確認しましたが間違いなく「消灯」してますね

って事は・・違法改造?? ふ〜〜む
それとも『特殊車両』だからOKなんでしょうかねぇ?

この白バイのナンバーも判明しているんですが

事故の白バイのライトは点いてなかったと高校生は言っていますよ

9 littlemonky737 2007/11/28(水) 午前 2:10
iioさん お久しぶりです。
moroboshidan120 さん コメントありがとうございます

10 mor*bo*h*dan1*0 2007/11/28(水) 午前 4:00
弁護人の方の指摘に対して、裁判官は同僚隊員が原審供述で「エンジンをかけるとライトが点く」事を認めていますね?
つまり、メーカーが保安基準に従って、国土交通省の形式認定を受けた製品(白バイは改造車ではなく、メーカーがラインで作っている製品)であるから、ヘッドライトは消せない機構である=「エンジン始動中はライトが消える事はない」と隊員が証言し、「消えていた」と言う証言を無視して裁判官は白バイ実動車の確認もせず、一方的に交機隊側の「味方」だけをしている事になります。


11 mor*bo*h*dan1*0 2007/11/28(水) 午前 4:04
(続き)
沿線住民の方々も白バイのヘッドライトが消えた状態で走行しているのを何度も目撃しているかもしれません。更に言えば、写真等に納めている方もいると思います。
白バイは「特殊用途車」というだけの事で、決して「だから保安基準に適合しなくてもOK」などという特例はありません。緊急自動車として走行する場合の灯火類とサイレン送致を付加し、公安委員会から指定除外車両(取締りや警邏等の公務に際して標識等の制限にある程度の部分で従わなくても良いという許可)を受けているだけに過ぎません。従って、「警察車両だから保安基準に従わなくて良い」などという無法は通らないのが現実です。

12 mor*bo*h*dan1*0 2007/11/28(水) 午前 4:19
(続き)
これが万一事実だった場合、同僚隊員は偽証罪に問われます。
そこから芋蔓式に「誰の指示だったか」に責任転嫁合戦が始まり、いわゆる「トカゲのシッポ切り」で無理矢理決着を付けようとするでしょう。
しかし、同僚隊員の証言が「虚偽」となれば、そんな人物が証言した「目視速度」は極めて信憑性が無くなります。(個人的には二輪車で60キロ程度の速度で致命傷になるとは非常に考え難い)そうなると本件判決に至らしめた検察官・裁判官も保身に回り、事態は180度の急展開をする可能性も考えられます。

13 knys 2007/11/28(水) 午後 7:48
本日、広島地裁で2001年に起きた保険金目的母娘殺害事件の無罪判決がありましたね。

この広島地裁の細田裁判長は判決後に、被告に呼び掛けたそうです。
以下記事からの抜粋です。

>「シロではない、灰色かもしれないが、クロとは断言できない。
>冤罪(えんざい)を防ぐための刑事裁判の鉄則を守った。
>『疑わしきは被告人の利益に』を厳格に適用した」と呼び掛けた。

この場合の判決がいいのか悪いのか?

ただ、この裁判長は厳格に警察の捜査段階での調書に有罪と出来うる判断材料がないと判断したようです。
警察の裏づけが足りなかったのでしょうかね。

高知のこの事故の裁判では、警察の証拠されている物は誰が見ても灰色だと思うのですがね〜
14 littlemonky737 2007/11/28(水) 午後 11:16
> moroboshidan120 様

ヘッドライトの法令が変更されていたとは知りませんでした。何気に撮影した写真が意外と大きな意味を持つ可能性も出てきたわけですね。
保安基準の変更年月日とRC49の製造開始年月日を確認していみたいと思います。
知らないって事は「損」でも『得』でもあるわけですが、いずれにしろ「知識」と「情報」は大切なものと再認識した次第です。
情報の処理は独り善がりでは『×』なんですね。
ありがとうございました。

>knys様
被告側は『捜査権』というものを持っていない。検察・警察はもちろん持っているわけです。

裁判においては、この不公平な事実を認め、その上で救済措置?ではありませんが、被告側が不利とならないように『疑わしきは被告の利益に』という法治国家における裁判の大原則があるわけです。(タブン)

地裁・高裁共に疑わしきは『権力の有利に』・・いや、何が何でも『権力の利益に』じゃ、裁判の体裁をなしていないと言えますよね。

15 mor*bo*h*dan1*0 2007/11/29(木) 午後 1:29
補足知識としてお伝えします。
VFR800Pが生産される以前に使用されていた白バイはVFR750P(メーカー形式RC35)でした。この白バイはもう生産されていませんが、VFR800Pに以降する直前に作られたRC35の最終型でさえヘッドライトは常時点灯式となり、ライトスイッチは排除されています。

16 mor*bo*h*dan1*0 2007/11/29(木) 午後 1:34
続き
写真の車両を指摘した場合「たまたまライトのバルブが切れただけ」と、取締りを受けた暴走族並の言い逃れをするかもしれません。
しかし、見て解る通り、本車両は2灯式のヘッドライトになっていますので、2灯が同時に切れる事はまずありえません。

17 mor*bo*h*dan1*0 2007/11/29(木) 午後 1:46
続き
更に、ヘッドライトの消えた白バイが複数台横行しているようであれば意図的に「ヘッドライトを消灯させいぇいる」(故意による整備不良で運行)している可能性が高くなります。
白バイに限らず法上当然ですが、警察車両は必ず灯火類、サイレン・赤色灯が作動するかを業務として確認してから路上に出ています。
それで「気付かなかった」と言うとしたら尚更おかしな話です。

18 mor*bo*h*dan1*0 2007/11/29(木) 午後 2:09
続き
こうしたVFR800Pが多数走っている事が確認できたら、直ちに国土交通省に職権での査察をするように申し入れ、当該交機隊の同型車両を全部検査させても良いでしょう。ライトがON・OFFできるようになっていれば改善命令が出されますし、元に戻さなければ運行停止です。(最悪ナンバープレートを領致される)
これらのような内容が警察以外の組織で執行された事実が残ります。

19 littlemonky737 2008/4/3(木) 午前 4:11
moroboshidan120様

2台めの無灯火VFR800Pの写真がみつかりました。シバタ判決理由文のA隊員の目撃証言の信憑性を最高裁に訴えてみたいと思います。

偽証罪での告訴・告発も視野に入ってきました。

貴重な情報ありがとうございました。

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