判決理由文 棄却理由のその2  2007/12/2(日) 午前 1:45

棄却理由のその2です。

第2 控訴趣意中,訴訟手続の法令違反の主張について

 論旨は,被告人の検察官調書(原審乙4)は,被告人が,重要性を全く認識せず,ただ早く取調べを終わらせて弁護士に相談したいとの思いから署名指印して作成されたもので,その調書に録取されている被告人の供述には任意性がなく,証拠となし得ないものであるのに,原審裁判所がその調書を証拠に採用して有罪認定の用に供したのは,判決に影響を及ぼすことが明らかな訴訟手続の法令違反であるというのである。

(( 「検察調書の記名押印に任意性がない」と主張したわけですが。これに対しては、柴田のおんちゃんは下記のように否定した。))

1−1
 そこで,記録を調査して検討するに,原審裁判所が上記検察官調書の任意性を認めてこれを証拠に採用し,有罪認定の用に供したのは正当であり,また,原判決がその「証拠の標目」の項で,その調書の任意性につき説示するところも正当として是認することができる。

 すなわち,被告人は,原審で,検察官からスリップ痕の写真を見せられ,証拠がねつ造されていると感じ,以前に知っていた梶原弁護士に早く相談したいと考え,上記検察官調書の作成に応じたなどと供述しているが

 原判決が適切に説示しているように,検察官指摘の事実に誤りがあり,むしろ証拠がねつ造されており,特定の弁護士を念頭においてその助力を受けなければならないと感じていながら,

1−2
 衝突地点は実況見分調書(原審甲2)添付の交通事故現場見取図(第2図)のC地点(以下,単に「C地点」などと同見取図で用いられている符号を使用する。)であり,停止地点はD地点であるという事実を前提に自己の過失を認める内容の供述調書に署名指印するというのは不合理であり,

1−3
 また,そのような行動をした理由も分からない(被告人の原審供述32、3項)というのは不自然であるから,被告人の上記原審供述は,にわかに信用す
ることができない。

 そして,被告人は,本件に関して逮捕され,警察官の取調べに応じて警察官調書に署名指印しており,検察官の取調べの重要性を認識できなかったとは考えられない上,その時には身柄を拘束されておらず,検察官から暴行や脅迫を加えられたこともない(同4 1 8項)のであるから,供述の任意性には何の疑問もない。

1−4 
 そして,原判決の認定に沿う部分は,検察官から指摘された事実から合理的に推認できる事実関係を述べたものであって,不自然不合理な点はなく,十分信用することができる。

1ー5 
 なお,所論は,原判決による被告人の原審供述の要約が正確ではない旨主張するが,原判決が要約した内容は,所論指摘部分と趣旨が同じであって,要約は正確である。
                              以上
 
 結論から言うと『記名押印』がなされた事は非常に苦しい。
 私も何度も聞いたが、「押印の記憶はない」とのことだ。

 このあたりの事情を述べる。

 片岡さんは地検に呼び出されるまで、事故の具体的な内容は一切話す機会がなかったと言っている。
 土佐署における調書作成において、彼が聞かれたのは「隊員が亡くなられたこと」と「遺族についてどう思うか」だけである。

 「事故の内容」つまり、スリップ痕や1−2のような状況を突きつけられたことは土佐署においてはない。
 
 「やっと 自分の主張を言える場ができた」と思って地検に出向いた片岡さんは1−2を突きつけられて激しく抗弁した。

 そのやり取りがしばらく続いてから、業を煮やした副検事から「こんな写真がある」と例の「おたまじゃくしのブレーキ痕写真」を突きつけられた。そこから記憶が飛んでいる。

 彼の言う「頭の中が真っ白になった」と言う状態に陥った。
 絶対の自信がある事故の状況が、ありもしないブレーキ痕を突きつけられ、 考判断能力を失い、混乱の極みとなったのだ。

 だから
 そのような行動をした理由も分からない(1−3)
 検察官の取調べの重要性を認識できなかった(1−3)
 のである。

 ブレーキ痕がつくはずのない事故の状況であることは、これまでに証明してきた。

 片岡さんが任意性をもって押印するわけがない。

 1−4   略

 1−5 この調書に関する供述で、片岡さんは「ブレーキ痕」写真を見せられてから混乱状態となり正常な判断力を失っていたと言う趣旨のこといっている。

 これに対し片多裁判官は判決理由文において片岡の供述内容を下記のように要約している。

「・・・・実況見分調書のような図面を見せられ、これは事故とぜんぜん違うなどといったが、押し問答となり、スリップ痕の写真を見せられ、証拠が捏造されていると感じ・・・(原文まま)」

つまり 「スリップ痕の写真」を見せられてからは、激しい混乱状態にあった」と言う供述を原判決が要約した内容からは省略されている
と弁護人は指摘したのである。

1 iiojyun 2007/12/3(月) 午後 2:07
民法95条は
「意思表示は法律行為の要素に錯誤ありたるときは無効とす。
但表意者に重大なる過失ありたるときは表意者自ら其無効を主張することを得ず」である。
・「錯誤」とは意思と表示のくい違いを、表意者が気がつかなかった場合である。
「要素」とは法律行為の内容の重要な部分でもしもその錯誤がなかったらば、表意者はもちろん通常人もそのような意思表示をしなかったであろうと認められる程度である。

2 iiojyun 2007/12/3(月) 午後 2:53
(続)記事は、検事調書(カタタ原審乙4)に片岡氏の署名指印があることに関する争点である。
・片岡さんは、この検事調書が片岡氏を業務上過失致死罪で実刑に陥れるために「偽造スリップ痕写真」を中心に作成されたものであることを知らなかったので署名指印したものであって、署名指印という法律行為には要素に錯誤があって無効である。
[1−2の交通事故現場見取り図(第2図)は『マガジンX』1月号に掲載の図と同じかも知れない]

3 iiojyun 2007/12/3(月) 午後 3:10
(続)二、民法96条は、
「@詐欺又は脅迫に因る意思表示は之を取り消すことを得」である。
・「やっと自分の主張を言える場ができた」と高知地検に出向いた片岡さんに、検事は事実と異なる1−2の現場見取り図を突きつけ動揺させ片岡氏を「頭の中が真っ白になった」状態に陥れその状態に乗じて署名指印を取った。
署名指印は、詐欺又は脅迫に因る意思表示として取り消すことができる。

4 iiojyun 2007/12/3(月) 午後 3:30
(続)以上の民法の考え方を援用して署名指印の無効や取り消しを主張してはどうでしょうか。

5 littlemonky737 2007/12/4(火) 午前 1:52
iio様
法的根拠をありがとうございます。

恐らく民事裁判では「記名押印しているではないか」といった原告の主張が入ると思います。

そのときに上記コメントを活用したいと思います。

6 iiojyun 2007/12/4(火) 午前 7:25
この検察官がワナ(罠)を仕掛け片岡さんを罠にはめ署名指印を、いわば、盗ったのではないのか。
盗んだ署名指印を使った検察官調書(原審乙4)にどんな任意性があるのだろうか。

7 iiojyun 2007/12/4(火) 午前 7:44
(続き)片岡さんの頭の中を真っ白な状態に陥れ、それにつけこんで、その検察官が自分の手を片岡さんの手にそえて署名指印させたとしたならば、それは片岡氏本人の意思による署名指印とはいえない。

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